伊保西部の屋台は、担ぎ手の身になり「泥台」を少し高くし、重心を下に落としている。担ぎ手は、黄色地に由緒ある曽根の松の松葉が数珠つなぎになっている「腕ヌキ」を身に付けている。「梵天」は躍動感あふれる海老と唐獅子、竜虎の提灯、四方を飾る退治物の「高欄掛」が金綱とともに太陽にまぶしく反射している。そして、豊作を祝う天下一品の二尺五寸の太鼓の音が、腹の底まで響き渡る。